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「………、お風呂入ろっ」
人がいるときに入るよりは全然マシだ。あまり時間をかけずにお風呂に入った。それからテレビをみたり本を読んだり。本当は狛璃たちに電話をしたいのだが、せめて旅行中は頑張ってみようと言われてそれも出来ない。
──バンッ
「っ!?」
「はーるかー!な、向こうでトランプやってんだけど来ねぇ?」
「っ…い、い」
「えー…そ。寂しくね?」
「別に…」
(うーん…まだダメか)
「じゃ、何かあったら呼んでな」
そういって幸慈は出て行った。まるで台風が去っていった後のようにシン…となり、遙香は心臓を押さえた。その後疲れが襲ってきた遙香は布団に潜り込み、あっという間に眠りについた…。
◆
「……んっ…」
朝日が眩しく、遙香はそれで目が覚めた。時計を見るとまだ5時半で、朝食までは時間がある。そして周りをみるとなぜか遙香1人だけだった。
「………よか、た…」
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