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珍しく返事を返してくれると思ったら適当に返してるだけだった。少し残念そうに溜め息をつき、それでも一緒に行動してくれる。
1人にさせないその気持ちは、ちゃんと遙香に伝わっているだろうか…?
さて、場所は変わって某有名水族館。グループごとに見て回る時間が2時間分もある。そして動物が嫌いでない遙香は、心なしか嬉しそうだ。
「やっぱジンベイザメだろ!」
『だよな、サメだよな』
『ちょっと男子!順番にみてくの』
『勝手なことしないでよねー?』
こういうときは女子が強し。その3人の歩調に合わせてゆっくりと見ていくことになった。
館内は少し暗くなっていて、神秘的な雰囲気がある。元気よく泳ぐ魚たちはキラキラしていてとてもおいし……可愛い。
「わっ…かわいー…」
白い砂からぴょん、と上に伸びている不思議な魚。こっちの方でしか見れないものなどたくさんいて、狛璃と来たら楽しいだろうなと考える。そのため自然と笑みが零れていたようで…、
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