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「あれ?もー彰ちゃんまた朝帰り?」
「うっせー。んな紛らわしい言い方すんなっつーの」
「むぅ…本当のことだもんっ」
(あー相変わらず可愛いぜ)
「学校、行かないの?今日始業式なのに」
「いーんだよ。俺寝る」
「ふふ、じゃあまたね」
眠そうに大きな欠伸をしながらアパートの前の家に入っていく彼、山園 彰鬼。整った顔に長い金髪、たくさんのピアス。この辺で知らない人がいないほど有名なチームリーダーだ。だが、遙香とは幼なじみであり、彰鬼は彼にベタボレである。
もう1人、遙香の白を見れる人がいるのだが、それは彰鬼の兄、零鬼だ。彼の紹介はまた後ほどしよう。
さてこちら、彰鬼と別れて学校に向かう遙香はもう黒だ。笑顔を見せることはなく、冷たい目をして早く時間が過ぎるのをひたすら待つ。クラスに友達はいない。休み時間は本が友達になる。
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