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「だけど…癌になってた」

「それはどこの…?」

「すい臓」


見つかったときにはもう治療が追い付けない状態で、それならじぃちゃんは死ぬまで楽しみたいっていった。

だからすっと家で最後まで…。


アメリカのチームとのことが重なって、俺は人の死というものが怖くなった。
人を失うくらいなら元からなければいいと思った。


そんなとき奈緒たちにあって、母さんも喜んでくれるくらい俺は"普通"を取り戻した。

大好きな母さんが喜べば俺も嬉しい。
その母さんは俺が喜ぶと嬉しいといった。


「大好きで、大好きで…マザコンだって言われてもいいくらい好きだった」

「いい人…………だった」

「うん。ほんとに素敵な母さんだ」


あの日は……俺のために服を買いに行こうとしていてくれたらしい。

そんなことを知る由もない俺はいつも通りに母さんと別れて、colorsのもとへ向かった。


最後にみた、『気をつけるのよ』っていう笑顔は今もすぐ思い出される。


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あきゅろす。
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