5 「結構学園から遠い所にあるんだね」 「あーでも前の家からはそこそこ近い方だったんだけど…」 それでも電車3駅分くらい? 「は?何で家から行ったことがあるんだよ」 「だってそこにじぃちゃんもいるし」 「……そうか、なるほど」 何かを納得したらしい隼人は静かになって考え込み始めた。 なんか面白いなーとか思って見てたら目の前にいた奴に気づかなくて……、 「イチ…………寂しい…」 「うっわ!?ビックリしたー…」 俺の足にすがりつくようにして鶫が床に座ってた。 これ普通に声かけられるよりビックリするから! 普通の人はやらないから! 「人……いっぱい。オレ、小さい」 「……?」 「自分の存在が小さくにゃるっていいたいんじゃにゃいかにゃ?」 あぁ、なるほど。 「気にしすぎ。…まぁそりゃ人は多いけどさ」 そうなるとやっぱ相手に出来ない奴も出て来る。 俺は聖徳太子じゃないから話を聞くことも出来ないし……気にかけてやるほど器用でもない。 でも…その存在が無くなるなんてこと、絶対ねぇよ? . [*前へ][次へ#] [戻る] |