4 なるべくそっちにいた方がいいと思って隼人の横に行ったら、勘違いされて膝の上に座らされた。 「ちょっ!離せバカ…ッ」 「なんだ?俺に抱かれたかったんだろ?」 「違う!!俺は運転手の近くにって……俺の場所に座んな翔!」 「わいの上に座ってええでー?」 「ふざけるな。俺の上だ」 うわーまた始まったよ。 こうなると俺が決めるまで収まんないんだよね。 アチコチ抜け駆けする人出てくるし……迷惑だろうが。 「あんまりしつこいと俺助手席行くから」 ──ピタッ 「俺の横に誰がいようと構わないけどさ…うっさくすんなよ?」 ニッコリと笑顔でいうとみんな大人しくなってくれた。 うーん…さすが俺。 それでみんなで誰が横に来るかジャンケンした結果、悪運の強い隼人と雷綺が来た。 「よろしくね、一夜君」 「はっ、やっぱり俺らは赤い糸で結ばれてるんだな」 「よろしくお願いしまーす」 とりあえずそう言うと珍しいものを見るような目で見られた。 何だよ…俺はお前らの中でどんな人間になってるんだ。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |