8 『えっ、陸ちん!?』 「は!?」 「あ、やっちっまったか…」 冷静な海に対し、突然の事に驚く涼と竜也。いや、それだけではない。周りにいたクラスの人たちもまた、驚き顔で陸をみている。 「あーもー、泣くなよ。悪かったって」 『ね、海くん。陸ちんどうしちゃったの?』 面倒臭そうに慰める海に涼が事情をきく。すると返ってきた返事は意外なもので、 「あー…こいつキレると泣いちゃうんだよ」 「うわぁーっ!!お前に何がわか、だ」 「うっせぇなぁ…他の人に迷惑だろ?泣きやめよ」 なぜキレたかは言うまでもない。海に騙され、竜也にも先を越され、しまいには後ろから楽しそうな声が聞こえる。それだけならイライラだけで治まったのだが、海が涼を抱いている姿をみて完全にキレてしまったのだ。 海と竜也2人で落ち着かせようとなだめていると、涼が間に割って入ってきた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |