5 声を掛けられるだけで迷惑なのに、涼は24日の予定を聞いてきた。久がよく分からずに暇だと伝えれば返ってくるパーティーのお誘い。そこで久は心の中でしまったと後悔した。 「…いかねぇし」 『え、でも…楽しいですよ、きっと』 「めんどくせぇし、んなガキくせぇことやってらんねー」 『むっ…ガキだもん』 確かに涼は子供っぽいかもしれない。でもやりたいものはやりたいし、参加してもらいたいものは参加して欲しい。涼は本人無自覚の上目遣いという攻撃にでた。 「っ……そんな目でみても出ねぇ!」 『うぅ…いいですもん。みんなで楽しみますから…』 「それはよかった。じゃあな」 見事涼の攻撃をかわした久。その後の誘惑作戦にも惑わされず、学園を出て行こうとした。だけど涼もちょうど出掛けようとしていたのだ。チャンスと言わんばかりに久の腕に絡みつく。 「………あ゙あ?!」 『僕もお出かけするんです!一緒に行きましょう』 「は?知らねーし……つか他のやつはどうしたんだよ」 『みんなには内緒です。プレゼントなので…』 [*前へ][次へ#] [戻る] |