7 「あーここだ、ここ」 『あれぇ…京ちゃんと中回ったときあったっけ?』 「ここはお昼から夕方までしかやってないのよ」 お店の人が来て、涼の独り言のつもりだった疑問に答えた。それなら涼は知らないはずだ。京一と回ったときはまだシャッターで閉まっていたのだから。 「梅アイス有りましたよね?」 「ええ。お二つでよろしいですか?」 「はい。…あ、やっぱ一つでお願いします」 「200円になります」 200円…そう呟きながら海は財布の中を探り出した。本当は二つ買うつもりでいたのだが、下手したらそんなに食べれないかも知れないと思い、一つに訂正した。 お金を出して2人はまた外へでた。先ほどとは違う、視界の広げたとこへ行き、ベンチに座った。 『あ、ねぇお金…』 「涼、一口食べていい?」 普通にありがとうと言ってくれるかと思ったら、涼はお金の心配をしだした。たかが200円でそんな事気にして欲しくない。だから海はそれを遮った。そして有無を言わさないスピードでアイスを一口食べた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |