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「えっ!?いいよそんな。気にしないで」
『ダメです!はい、これ僕が大好きなイチゴ味のアメです。絶対美味しいんで貰って下さい』
お礼と言われ、そんなつもりで手伝った訳じゃないと慌てる大地をよそに、涼が取り出したのはまたしてもアメだ。涼一番のお気に入りのストロベリーキャンディ。大地はホッとしたようにアメを受け取り、
「ありがとう」
と爽やか笑顔でお礼を言った。それに満足したように涼も笑顔を見せる。
「じゃあこれ部屋の鍵ね。…涼君はこれからどうするの?」
大地は荷物を置いて鍵を涼に渡し、これからどうするのか聞いた。できれば一緒にいたいなぁ、と密かに思ったりしたのだが涼から返ってきた返事は、
『京ちゃんと遊ぶ約束してるの。楽しみだなぁvV』
と言うものだった。大地は少しがっくりしながらも、涼を京一のもとへ送るため、部屋を出た。
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