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それはもちろん涼の女装を混ぜたファッションショー。その司会も陸がやることになっている。そして…京一がその涼の女装に巻き込まれることになる。
「嫌です」
「着るの。これ決定」
「無理です。こちらの意見も聞いて下さい」
「人気あるんだから仕方ないでしょ?」
「意味が分かりません」
「…僕も少しやるんだからやれ」
少し顔を歪め、英士がそういった。京一や涼が嫌がるのを想定し、自分もやるしかないと考えた結果だ。…といっても一回だけ、ということも決めていたが。
結局英士には逆らえず、女装ありのファッションショーに決まった。これは当日まで内緒にしとこうと決め、それぞれの準備が始まった。
まずは誰がどんなコスプレをするか。涼は燕尾服、南は軍服で決まったのだが他がなかなか決まらない。…特に女装組が。
「ねぇアーサはなんで燕尾?」
『え?なんかかっこいいでしょ?尻尾とかピョンッて』
「尻尾?ああ…あれね。ま、アーサなら何でも似合うんじゃない?」
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