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『えっ、陸ちん!?』
「は!?」
「あ、やっちっまったか…」
冷静な海に対し、突然の事に驚く涼と竜也。いや、それだけではない。周りにいたクラスの人たちもまた、驚き顔で陸をみている。
「あーもー、泣くなよ。悪かったって」
『ね、海くん。陸ちんどうしちゃったの?』
面倒臭そうに慰める海に涼が事情をきく。すると返ってきた返事は意外なもので、
「あー…こいつキレると泣いちゃうんだよ」
「うわぁーっ!!お前に何がわか、だ」
「うっせぇなぁ…他の人に迷惑だろ?泣きやめよ」
なぜキレたかは言うまでもない。海に騙され、竜也にも先を越され、しまいには後ろから楽しそうな声が聞こえる。それだけならイライラだけで治まったのだが、海が涼を抱いている姿をみて完全にキレてしまったのだ。
海と竜也2人で落ち着かせようとなだめていると、涼が間に割って入ってきた。
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