12 「じゃあ…今の涼のほっぺは俺色だな」 『あぅ…///』 「はは、ありがとう。俺もこれみて涼を思い出すよ」 『っ…うん!』 そして竜也と大和は自分の家へと帰っていった。そのことにホッとしたのは十夜だったが、世の中そんなに甘くないものだ。 しばらく3人でのんびりしていると家のチャイムが鳴り、それに十夜が出る。 「……………………」 ─パタン 「は?!ちょっと開けなよ弟!」 「ざけんな帰れ!」 「意味分かんないし…涼呼んでよ涼!」 「誰が呼ぶか男女!」 「涼ー!!」 玄関で騒ぐ2人。そこにいたのは大荷物を持った英士と、困った表情の大地だったのだ。十夜は鍵を閉めて追い出すが、騒ぎを聞きつけた涼によって開けられてしまう。 『あれ?英士先輩と大地先輩』 「久しぶり涼。なんで弟が出るの?追い出されたんだけど…」 『え、ごめんなさい!もう…十夜もダメでしょっ。謝って』 「…チッ、大地先輩すいませんっした」 「は?僕は?相変わらず生意気な」 「…あ、あのさ、ご近所迷惑じゃないかな?」 「「あ」」 [*前へ][次へ#] [戻る] |