3
クラスの人もまたかよ…と言うような空気が流れ始めたとき、海が涼の手を引いて空いてる席へ先に行ってしまった。
「竜也、そんなのほっといて来いよ」
「え、俺補助?」
3人で空いてる席に向かうと言うことは当然そうなると思っていた。が、海が涼を抱き上げ自分の膝の上に座らせた。
『ひゃっ!?海、くん?』
涼が何事かと海をみた。
「ん?ダメだった?」
『んーん。でも重くない?』
「そんなことねーよ」
にっこり笑って涼の髪を撫でる。いつの間にか竜也も横に来ていてそれを追いかけてきた陸が、
「ちょっ、ひどくね!?」
と駄々をこね出した。だが、
「酷くない。さっさと先生の横に座れ」
の一言で陸は静まり、とぼとぼと難波のもとへ向かった。
「これで楽しい移動になりそうだな」
「ああ、静かでいいよな」
と海と竜也は満足げに涼をみた。
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