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『早く行こうよっ!はい、マルク』

「っ──///不意打ちネ」

『?』


無邪気な笑顔を向け、涼はマルクに手を差し出した。顔を真っ赤にして湯気を出しながらその手をとると、嫉妬した英士が反対の手をとる。

祭り、騒ぎ事が嫌いな十夜はその姿を見るとどこかへ消えてしまい、京一もその後をついていった。


「……どうした?」

「別に。ただ…あんな涼は初めて見たから…」

「ヤキモチか」

「っ…うっせぇ!!」


その通りである。今まで家族と大和にしか懐かなかった涼が、あのようにたくさんの人に囲まれつ笑顔を見せているのだから。


「いいことじゃないか」

「……ああ、分かってる」


この前の停電のときのような事がなければ後はただ、普通の生活だから。何となく寂しいと思う十夜でした。


所変わってお祭りをこれでもかというくらい楽しんでいる涼たち。今や涼とマルクの手には綿飴やらボンボンが持たれており、海たちは完全に荷物持ちにされていた。

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あきゅろす。
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