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バスが待っている所に行くともうすでに他の人は乗り込んで待っていた。
「お前ら何やってんだ!!早く乗れ」
「ごめん難波ちゃん」
「難波ちゃんはやめろって言ってるだろ、風立のうるさい方」
この数週間で陸と難波はとても仲良くなった。いや、どちらも遊ばれていると言うのが正しいのだろうが。
移動はクラスごとにするため、京一と別れ涼たちはバスに乗り込んだ。だが人数分の椅子が無かったらしく、1人分足りない。
「誰か補助に座るんだな」
「えー、難波ちゃんが座れば丁度いいじゃん」
「お前が座れ」
その、一つの席を巡って今度は揉めだした。すると、
『僕が座るからいいよ』
と涼が手をあげた。
「駄目!涼にそんなことさせられない」
「そうだぞ、遅れたのは陸のせいなんだからこいつに座らせとけ」
「ひど!たっちゃんひど!」
「お前…それで呼ぶなって言っただろ!!」
と次は陸と竜也が揉めだした。せっかく涼が止めに入ったのに意味が無くなってしまった。
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