6 「マルクに」 「「マルクに」」 ─キ、キンッ 近くの人とグラスを合わせ、料理を食べ始める。やはり物珍しさからかマルクの周りには人が集まり、涼を邪険にする人が現れた。 それに便乗するものも2人、そこにいる。吉良と拓海だ。見事ドレスに身を包み、怪しく笑いながら手に持ったグラスをくるくると回していた。 「マルク君までたぶらかして…」 「ちょっと恥じかかせちゃおうよ」 涼とマルクは今一緒に納豆に挑戦している。もちろんその周りにはたくさんの人が囲み、どうするのだろうと様子を見ていた。 『美味しいよっ』 「でも…クサイ」 『それが納豆だもん』 「うー…これはキツいネ」 『マルクゥ…』 そんな会話をするふたに吉良たちはそっと近づき、そして… 「キャッ」 ─バシャッ 『うわぁ!?』 手に持っていたジュースを涼にぶっかけた。狙いは見事に定まっており、服をダメにさせてしまった。頭からでないのが唯一の救いである。 「Oh No!リョウ大丈夫!?」 『あ…うん。どうしょう…』 「だっさ…てか汚ーい」 「ほんと、マルクが汚れるぅ」 「クスクスクス…」 [*前へ][次へ#] [戻る] |