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持ってきた荷物から服やらタオルやらを取り出し、マルクは風呂場へと消えていった。マルクがあがれば涼が入り、2人して髪の乾かしっこをした。そしてマルクがベッドで、涼が床で寝る…はずだったがマルクがそれを許すはずがなかった。
「No!ミーが下ネ」
『だめぇっ!お客さんにそんなこと出来ないもんっ』
「……なら一緒に寝るヨ。こっちオイデ」
『うぅー…いいの?』
「モチロン!ギュッてしたいネ」
『……はい』
ちょっと耳を赤くしながら涼は頷き、マルクが空けた隙間に潜り込んだ。すかさず自分のもとへ抱き寄せ、涼の甘い匂いのする髪に顔を埋める。
『……マルクはどーして日本に来たの?』
「興味あったネ。文化知りたい思った」
『ほぇー…オーストラリアだったよね…』
「Yes」
『どんな…とこ?』
「自然の動物たくさんネ!海もキレイだし…」
『ん……』
「…………リョウ?」
『…………………』
返事はなく、ちょっと顔を覗いてみると気持ちよさそうに寝てしまっていた。そんな寝顔をみてマルクは額にキスを落とし、抱き直す。
(ハァ…これ、大変ネ…)
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