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後ろからギュウッと抱き付いてくる英士に、それを引き剥がそうとする大地。いつの間にか京一も良も来ていて、涼の周りは自然と賑やかになる。


「みぃも飛べなーい」

「お前は飛べ」

「そんな口の聞き方……良、違うからな」

「えーちゃんは涼を話せーっ」

「……だからその名前で呼ばないでよ」


離れるのを渋っていた英士がすぐに離れ、陸を睨み付けていた。それに返すように陸も睨み付け、それを遠目で見ていた涼と大地が呆れたように笑う。


「ほんと…仲いいんだか悪いんだか」

『でも楽しいですよねっ。たっちゃんと香先輩と元先輩がいなくなっちゃったから…もっと寂しくなると思ってました』

「涼君…」

『みんなもきっと盛り上げようとしてくれてるんですよねっ』

「うん、そうだね」


少し寂しそうな顔をした涼を大地が慰める。が、実際の所他の人はそんな事を思ってないだろう。涼がいればいいと思う人たちで、涼がいるから賑やかになる。ただそれだけのことだ。

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