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涼は聞いたことがあるから。"あんな奴の兄弟と仲良くできるかよ…"そう誰かが話していたのを。そのため涼はずっと自分のせいだと思っていたのだ。


「あのなぁ…俺は1人がいいから1人でいんだよ。勘違いすんな」

『1人が好き…?』

「そ。1人が好き」

『でもね、友達っていいよ?せめて…みんなと仲良くなれないかなぁ…?』

「無理」

『十夜ぁ…寂しいもんっ…それじゃあ』


1人が好きなのならそれでいい。でも友達は持っててもいいんじゃないか。せめて…彼らとくらいは仲良くなってもいいんじゃないのか。

涼は十夜には仲良くしてほしいと思い、みんなの良さを話し始めた。


『英士先輩はね、時々イジワルなときがあるけど優しいんだよ。僕たちのことちゃんと考えててくれるの』

『それで大地先輩は凄くしっかりしてるの!優しくて、みんなのことちゃんと面倒みてくれて。いざという時には凄く強くて格好良くなるのっ』

『海くんは頭いーんだよー。陸ちんとも仲良くて妬けちゃうくらい。それにね、イジワルそうにみえて頼もしいくらい優しいんだからっ』

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