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そんな涼を海は見つめ、しばらくの間そこに穏やかな時間が流れた…。



* * *


「……涼、……涼」

『んん……すぅ…』

「あー……しょうがない」


やっとホテルについたというのに涼は全く起きる気配を見せない。海は仕方なくお姫様抱っこで涼を連れ出し、クラスの所へ並んだ。


「ちょっ、何やってんだよ!!」

「うるさい。涼が起きる」

「あ……でも起こしゃあいいじゃん!」

「起きなかったんだバカ」

「うーわーバカ言ったし!つか役員じゃねーのかよ」

「………………チッ」

「!?」


静かにしろといっても黙らない陸に海は小さく舌打ちをした。それで陸は押し黙るが、今度は前に出て挨拶をしていた英士がそれに気づく。


「ちょっと、涼に何してんの」

「抱いてるだけです。静かに進めてくれませんかね」

「なっ…相変わらず生意気な」

「お褒めの言葉ありがとうございます」


せっかくのペアだというのにまたもや火花を散らす2人。他の生徒は唖然としてしまうが、そのうるささにようやく涼が起きた。

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あきゅろす。
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