[通常モード] [URL送信]

「ヒーメー!!ぜひ俺とっ」
「いや俺と組んでくれっ!」

『あのっ…ごめんなさい。もう決まってるの…』


申し込みに対し涼も大声でそう返すと、男たちはガックリした様子で帰って行く。それにほっとしている間、大地のもとには吉良が来ていた。


「ぜひ今年こそ僕とっ…!!」

「ごめんね。同学年で組めないの…知ってるでしょ?それに僕はもう決まってるから」

「っ…なぜですか!?今年も…去年もその前も!全然組んでくれないじゃないですか…」

「それは…僕は君の気持ちには答えれないし…」

「っ…ひど、いですっ……こんなに思ってるの、にっ…!!」


人前にも関わらずわんわんと泣き始める吉良。それに驚いた大地が慌てて慰め、それを横で英士がからかう。だけどこういう大地の優しさが吉良をさらに勘違いさせるのだ。"望みはまだある…"と。

そんな様子をみていた十夜がうざそうに顔をしかめ、


「んだアレ…」


そう呟いた。


「あれは大地先輩の親衛隊、大地吉良。結構な勘違い野郎だし」

「あ゙?」

「んで、海につきまとってんのが佐藤拓海。あいつには十分注意が必要。…海以外は邪魔者って思ってるから」

「要注意人物…」

[*前へ][次へ#]

6/61ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!