6 遊園地……という訳ではないのだが、街中にある大きな観覧車。本当は夜景を見ながら乗りたいのだが、あいにく涼の門限が5時なため今乗ることになった。 ちなみにスケルトンだ。 『わー浮いてるみたいですね』 「怖い?」 『いいえっ。広く感じるんで平気です』 正直英士がいるといえど個室に入るのは気が引けていたのだ。でもスケルトンに乗ったことによって視界が開けた。普通は怖がるものも涼からすると楽しくてしょうがいのだ。 『みて下さい!人がどんどん小さく…小さく……アリだっ!!』 「あははっ!!アリね、うんアリだね」 『ふふーっ楽しいですね』 足の間から下をみてははしゃぐ涼に英士は終始笑いっぱなしだ。横をみてはビルだ海が見えただの大騒ぎをし、見ているだけなのにこちらも楽しくなる。 『わっ…わ、てっぺんですよ先輩!』 「ちょっ…涼、揺らさないで」 『あ、ごめんなさい。でも…高いですね』 「うん。綺麗だね」 高さ300mの景色は遠くの先まで見渡せ、同じ目線にあるのは大きなタワーだけとなった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |