5 そして次の日、涼たちは早速出かけていた。行き先はデパート。涼の食べたいものをつくるために買い出しに来ていた。 「涼ちゃーん、デパートについたぞーっ」 『大きいねパパーッ』 「「…………………」」 何度も来てるじゃないかとツッコミたくなるのを抑え、ママと十夜は知らない人の振りをした。その間も涼たちは勝手に中に入っていき、オモチャ売り場へと直行する。 特に何かを買うわけでもなく、ただ見てるだけなのだが、それでも楽しいらしくキャッキャとハシャいでいた。そんな涼をパパはカメラに収めていく。店員さんが迷惑そうな顔をしてるのにも気づかずに…。 「困ったもんだわ…パパだけでも大変なのに」 「まぁ…お袋の気持ちは分かる。さすがにあそこまでなると俺も一緒にはいたくねぇ」 遠目で見ていたママと十夜。この2人は完全に性格がそっくりなため、いつもはストッパーになるのだが……さすがに近づくのすら躊躇ってしまうようだ。だがそんな2人に気づいた涼たちが近寄ってくる。 [*前へ][次へ#] [戻る] |