最後の
『ふぇっ…ぅっうっ……離れたく、ないよっ…!』
「…涼、泣くな。竜也だって悩んで決めたんだ。決意を鈍らせるな」
「海…」
『わかっ…分かってるけどね、ヒック…うぅー』
「…俺たちだって悲しいんだ」
ライバルの前に彼らは友達である。竜也のことを知っても離れていかなかった人たちだ。涼と同じようにツラいのである。
『っ…大、じょぶっ。も…泣かないよ?だから…たっちゃんも頑張って!』
竜也に笑って見せ、こうしてお別れ会の送られる側が一人増えた。残りの一週間、悔いのないようにと涼はみんなとの時間を大切にした…。
お別れ会当日、送る側はパーティーの準備をしていた。誕生日やクリスマスとは違う会に、どうしていいかみんな困ってしまっている。
『ケーキは作るでしょ』
陸「あ、俺チーズケーキ食いたい」
海「うるさい」
『えっと…料理は何がいいかな…?』
「香は甘すぎなきゃ何でも食べるよー」
英士が後ろから抱きつき、めんどくさそうにいった。
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