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だけどこれは本当にずっと前から考えていたことであり、家族のもとにいようと思うようになったのも涼のおかげなのだ。

今まで甘えるだけ甘えて、育ててきてもらっといて突き放してきた。恩を仇で返してたのだ。だから今からでもちゃんと恩返ししたいと思っている。

「この学校にきたのは逃げるためと…俺の病気のせいだったんだ。でもそれも今はもうないから、家に戻ろうって考えた」

『や、だっ…たっちゃんまでいなくなっちゃうの…っ?』

「ごめんな涼。俺だって涼から離れたくないけどさ、でもなるべく親の近くにいるようにしたいんだ」

そうなるとこの学園では無理な話。だから高校を一般の、家の近くの学校に変更し、家から通おうというのだ。

それをきいて涼はついに泣き出してしまった。止めても無駄だということが分かってしまっているのが余計にツラいのだ。大切な友達。応援したいけど離れたくない。

…でも、竜也だってツラいのだ。

「涼がさ、呼んでくれれば休みの日は遊びに来るから。俺だって涼と離れたくないんだ。…でもこんな俺を変えてくれたのは涼だから、涼のように優しいやつになりたいんだ」

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