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「人を好きになるのはいいことだ。でも、それを他人に押し付けるのは間違っている。人の話も聞かず、気に入らないやつは消す。…おかしすぎる」


香が話にあげたのは親衛隊のことだった。これから先も涼が無事に過ごせるようにと思って。


「君たちが好きな人にも想う人がいるだろう。それを疎ましく思うのは自分勝手な気持ちだ。そういうやつはこれからも出てくるだろう。

だが涼に手を出すのだけは俺が許さない。分かるか?生徒会として崇めるのではなく普通に接してくれる嬉しさが。俺たちも普通の人間なんだ。だからこそ、涼を好きになった」


香の一言一言をみんなが息を呑んで聞き入る。中には嫉妬をしている人もいるが、初めてそういった気持ちを聞いて反省している人もいた。


「憧れではなく本当に好きな人を見つけて欲しい。以上だ」


─シーン…

「「……っわぁああぁっ!!」」

湧き上がる拍手と歓声。みんな香の言葉に胸を打たれたようだ。そのまま興奮が冷め止まぬ中、卒業式は終わりを告げた。

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あきゅろす。
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