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言うなら今しかない。そう思い誘おうとした。…誘おうとしたんだが…、
* * *
「涼!!」
『あ、たっちゃん!』
竜也が病院から帰ってきた。それをみた涼は竜也の下へ駆けだしてしまった。その場にはクローバーと共に残された京一。
(だよな…願い事は人に言うと叶わねーって言うし…)
ハァとため息をつきながら2人の元へ向かった。すると竜也が目で京一に訴えてくる。
"抜け駆けしてないだろうな?"
"今お前に邪魔されたよ"
『ん?2人共何笑ってるの?』
涼は互いの顔を見て不思議そうに聞いてきた。だが別に本当に笑っている訳ではない。目でやり取りをしているだけだ。
「いや、何でもないよ。暗くなってきたし中に入ろうか。なぁ竜也?」
「ああ、風邪引くわけにもいかないしな。京一?」
『?変なのっ』
3人は涼を間に挟みながら寮へと戻っていった。
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