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いきなり2人の世界に入ってしまった良と南。側にいる京一と涼は恥ずかしいやらなんやらで呆然と立ち尽くしている。まぁ…涼はほとんど分かっていないだろうが。そして2人は手をつないで帰ってしまった。


『行っちゃったね…』

「ああ…。そういえば竜也たちはどうした?」

『ん、みんな用事があるんだって。だから今日は2人きりだね』


2人きり…京一は今まさにチャンスだ。


「なぁ、たまには外でのんびりしないか?」

『いいよ!』


京一はとりあえず他に人の居なさそうな所へ涼を連れ出した。ほんとは心臓が破裂しそうなほど緊張しているが、どう切り出していいか分からず、時間は刻一刻と過ぎていく。

だがそんな気持ちを知らない涼は、のんびりと四つ葉のクローバーを探していた。涼の後ろ姿はまだ幼く、可愛い。言わなくては、と思っていると涼が嬉しそうにこちらを振り向いた。


『京ちゃん!!見つけたぁvV』


涼が手を出し見せてきたのは四つ葉のクローバー。満面の笑みでクローバーを見つめている。


「願い事はしたのか?」
『これから。はい、京ちゃんも持って』


そう言って京一の手を取り、一緒にクローバーを握らせた。


『京ちゃんの願い事が叶いますよーに』

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