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ある日、南が涼をつれ京一たちにバレないよう、ひそひそとバレンタインのことを話していた。南は聞かなくとも良にあげるようなのだが、涼はどうするのか気になったようだ。

『んー…じゃあみんなにあげなきゃっ!』

「えー本命はー?」

『本命?…でもみんな好きだもん…』

「つまんないの」

誰か1人だけという訳ではなくみんなに。ここも涼の良いところなのか悪いところなのか…。それでもあげるとなれば南の思う壺なのだ。

「じゃあさ、一緒に作ろうよ!」

『え、一緒に?わー楽しそうっ!やるっ』

「じゃあ13日にねvV」

『うん!』

料理の苦手な南は始めっから涼に手伝ってもらうつもりでこの話をしていたのだ。まんまと乗せられた涼は楽しそうにチョコの話をしていた。

そして13日。2人は材料を買うためにコンビニへ向かっていた。このペアでいるのは珍しいのか、周りの人がジロジロと見てくるが本人たちには特に気にしてないようだ。

「…………涼?どこか行くのか?」

『んぁ海くん。えーっと…うん』

「そうか。なら俺も行く…」

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