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「ふざけんなよ…涼泣かすとはいい度胸じゃねぇか」

「ち、違うんだよ黒田。…あのっ…じゃあな」


ドスの効いた声を聞き、周りにいた人たちは皆慌てて去っていった。そして先程とは一転、とても優しい声で話し掛ける。


「ほら、もう大丈夫だから、な?」

『っ…ひっく…怖かったぁ…』


涼が京一の服をギュッと握りながら、まるでお化けを見たかのような声で訴えてきた。瞳が濡れていて、京一にしがみつきながら上目遣いなんてされたら、普通は我慢の限界だ。それはたとえ京一であっても同じで、


「涼……」


と囁き、顔を近づけた。が、南がそれを妨害した。


(チッ!…でもまぁ…よかったかな)


京一は複雑な気持ちでいた。したかったけど怖がらせずにすんだ、と。


「アーサ平気?!集団レイプにあったって聞いたんだけどっ」


南は息を弾ませながら心配そうに涼をみた。どうやら変な風に話が伝わっているらしい。


『レイプ?なぁにそれ?』

「あ…いいのっ。アーサが無事ならね。ってあーっ!!良vV」


レイプの意味を問われた南は適当にごまかし、良のもとへ飛び込んでいった。


「うわっ、みぃ!俺寂しかったよ」

「みぃも。良がいないのに授業なんて出来ないっ」

「嬉しいよみぃ…。でも勉強はしっかりやろうな」

「もうっ、そんなこと言う良は嫌いっ」

「冗談だよみぃ。そろそろ行こっか」

「うん…vV」

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あきゅろす。
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