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京一が男というのは納得できる。でも涼が男ということに納得できないナンパ男は、しばらく放心状態でその場に立ち尽くしていたとか。
次に2人が向かったのは雑貨屋だ。ベッドライトが欲しかった京一は、今日このために来ていたのだ。
色んな形のライトがあり、どれにするか悩んでしまう。涼がとても可愛らしいのを勧めてきたがそこは丁重に断り、とてもシンプルなものに決定した。
そしてレジへ向かう途中、涼があるものを見つけて立ち止まった。
「どうした?」
『あのね、これ、凄く可愛いと思わない?』
「…うさぎのカップ?」
『うん!どうしよっかなー…』
目に止まったのはうさぎの形をしたカップ。イラストが入っているのならいくつもあるのだが、うさぎの顔の形をしたのは初めてみた。見つけてしまえば欲しくなってしまうのが性である。
『んぁ、みて京ちゃん!くまさんもいるっ』
「え、あー…そうだな」
嫌な予感がする。涼が向けてきた笑顔に京一は早く気をそらさなければと思ったが、少し遅かった。
『ね、京ちゃんがくまでぼがうさぎさんなんてどお?』
「や、俺は…」
『ふふふーお揃いになるねっ』
「………そうだな」
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