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『人いっぱいだね』
「ああ。はぐれないようにな」
『はーいっ。…ね、どこ行くの?』
「えっと…色々みてまわりたいんだけど…」
『よーし、いっぱい見ようね!』
なぜか意気込んでいる涼。2人はまずCDショップへと向かった。
たくさんの若者で溢れ、大きな音が鳴り響く店内。京一は真っ先に洋楽の新曲コーナーへ足を運んだ。こうなってしまうと結構時間がかかるのが京一の悪い癖だ。
視聴用で何曲も聴き、じっくりと選ぶ。一人で来ているのならいいのだが、今日は涼がいるのだ。京一がなかなか決まらないと分かると、涼は一人違う所を見始めた。
『わっ、ね…鼠●輩?どんな先輩なんだろ…』
CDを見ながら涼が呟く。次々と見ていくうちにどんどん京一から離れていってしまっている。
「ねー彼女、一人?」
『うーん…羞●心?なんでだろ…』
「おーい、聞いてる?」
『ほぁっ!?え、僕?』
「そう、君」
彼女といっていたので自分とは気づかなかった涼。肩を叩かれて本当に驚いたようだ。振り返ったそこにはピアスをいっぱいつけた、いかにもな人がいた。
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