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気が付けば再び入ってから1時間半は経過していた。涼が来る前からお風呂に入っていた大地。やや顔が赤くなりつつあるが、長風呂派な涼はそれに気づかないでいた。

『…………で、なんですよ!』

「……あ、うん」

『先輩?あの…どうされました?』

「ちょっと…のぼせちゃったかな」

『え、だ、大丈夫ですか!?』

─バシャッ……フラー

『だ……大地せんぱーいっ!!』

涼の叫び声が大浴場にこだました。

……今、何が起きたのかというと、のぼせた大地を気遣って涼が立ち上がったのだ。それはもちろん大地に近づくためだったのだが…涼はタオルを巻いていない。

血がのぼっているそこにさらに血がのぼり、ついに倒れてしまったのだ。まさか自分のせいだと思わない涼は混乱してしまう。とりあえず湯船から出そうと思うのだが、涼の力では大地を持ち上げることができない。

必死に引きずって上半身だけ出すことができたが、それ以上は無理である。涼は助けを呼ぶため、携帯をとりに行った。




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