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いきなり目の前に現れた大地。涼がいることに驚いたようだが、それよりも抱きつかれたことの方が心臓に悪い。なんと言っても2人は裸なのだ。しかも涼はタオルすら巻いてない。

大地はべりっと涼を引き剥がし、目線を宙に泳がせた。涼が不思議そうな顔をしているがそれどころではない。

「ど、どうしたの?」

『はい。英士先輩にお風呂のこと聞いて…来ちゃいました!』

「来ちゃっ…そっか。涼君はここ初めて?」

『はい!いつも部屋のお風呂だったんで。…あの、ご迷惑でしたか?』

「え、何で?」

『1人が…好きなのかと…』

突然押しかけたことを気にしているのだろう。少し顔を俯かせてこう言ってきた。…が、もちろん大地はそんなことを思っていない。ただ目のやり場に困っているだけだ。

「あの…そんなことないんだけど……タオル巻こうね?」

『んぁ…ごめんなさいっ。でも…今持ってきてないです』

「そ……………そう」

自分も貸してあげれるようなタオルは持っていない。今日は仕方ないと大地は自身に渇を入れて一緒に入ることになった。

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