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願いは
最近、学園全体がざわついている。


『ねぇ…何かあったのかなぁ?』

「ん?あー…もうすぐ親睦会だからねー」

『親睦会?』


親睦会、様々な人と仲良くなろうと昔から続いている伝統の行事だ。最近では気に入った人を誘ってヤッちゃおう、なんて意味がある。部屋が2人部屋なために、どちらかが主導権を握ることになる。そうなったら最後、やることは1つしかないのだ。そのため今は誰を誘うかなどで話が持ちきりだ。


『へー。僕は誰となろうかなぁ』


その一言で周りが殺気だった。"絶対俺と…"。

京一たちもまだ誘えないでいた。いつ誘おうかとソワソワしているのが丸分かりだ。だからこそ、互いに2人きりにならないようにしているのだ。誘う時がない。


『じゃあ京ちゃん、また放課後にね』


お昼休みが終わり、各クラスに戻る涼たち。途中で京一とはお別れだ。自分のクラスに入り、席につくと南が近づいてきた。


「ね、アーサは誰と一緒の部屋なの?」

『まだ決まってないの。南ちゃんは?』

「みぃはね、勿論良とvVでもアーサ可哀想…まだ誰にも誘われてないなんて…」

そう言って南は竜也たちの方をみた。ちなみにアーサとは南限定のあだ名だ。

あざ笑うような南に陸が言い返そうとすると先生が入ってくる。タイミングがいいやら悪いやら…。南は勝ち誇った顔で自分の席に戻っていった。

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あきゅろす。
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