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歌を知らない間に聞かれていたという恥ずかしさに、涼は頬をぷくーっと膨らました。恥ずかしくてか目は少し濡れていて、寒さで頬は真っ赤。おまけに可愛らしい帽子をかぶってそんな風にされては、誘われてるとしか思えない。
京一は理性を抑え、膨らんでいる頬をつんっと突っついた。
『ぷしゃっ!』
「くっ…あはは!ぷしゃって…可愛すぎっ」
『わ、笑わないでーっ!!うぅ…京ちゃんのばかー!!』
「わっ、悪い。ごめんな。…それよりさ、掃除は終わったか?」
『ううん。後は家具の裏とかなんだけど…』
重くて動かせなかった。そう涼が言うので京一は手伝ってあげることにした。…といっても始めからそのつもりで来ていたのだが。
京一が家具をずらして涼がそこを掃除する。その繰り返しをいくらかするとようやく終わることができた。始めに開始してから3時間といったところだろう。
そのまま2人は陸の部屋へと向かった。
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