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まずは各自己の部屋を掃除することになっている。普段から部屋を綺麗にしている涼たちはそんなにやることがなく、予定ではすぐ終わることになっている。
そしてその後が問題だ。陸の部屋である。普段から掃除なんてもんをしない陸の部屋は色んなものが溢れていて、たまに涼が手伝ってもすぐに元に戻ってしまうのだ。だからみんなで徹底的にやろうということになった。
いい迷惑である。
『おっそおじおっそおじキレイキレイ♪
ツルツル ピカピカ キンキラキーン☆
楽しいな♪』
キュッキュッという音と共に聞こえてくる涼の歌声。涼は今、窓拭きに取りかかっていた。
開け放たれた窓からは冷たい風が吹き込み、その寒さ対策に理事長からもらった帽子をかぶっている。ちなみに言い忘れていたが耳付きだ。
そしてその歌声に導かれるように京一が涼の部屋へやってきた。
「ははっ、うまいな涼」
『ピカピ…ッ!?わ、聞いてたの!?』
「少しだけな」
『うー…恥ずかしいっ。もっと早く声かけてくれればいーのに!』
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