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時は流れてクリスマスイブの前日、23日となった。今日は香の部屋の飾り付けをするため、みんながそこに集まっている。どっから持ってきたのか、陸は大きなクリスマスツリーを中へ運び、香が物凄く迷惑そうな顔をしていた。

『わーおっきー!!陸ちんどうしたの!?』

「ん?いやー涼のために奮発しちゃったよー」

『え、本当?わーあり、』
「嘘つくな。持ってた人からかっぱらってきたくせに」

『……そーなの?』

「え゙、いやっ…海!!」

実はこのツリー、他の生徒から無理をいって借りてきたものなのだ。無理といっても脅しに近く、情報屋ならではの秘密を暴露されたくなければ…というものだった。

『陸ちん…返してこよ?』

「っ…はい」

「あっははーバカだねバカは」

「うるさい!」

「それにツリーを僕たちが用意してないとでも思ったの?」

「『え…』」

パンパンと英士が手を叩くと、元太が苦しそうに陸のよりも少し大きいクリスマスツリーを運んできた。それをみて涼は目を輝かせ、陸は悔しそうな顔をする。そのツリーを用意した英士と香は得意気だ。

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あきゅろす。
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