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結局最終的には涼が選んだものとなった。シルバーの携帯ストラップだ。2枚の銀板がついていて、自由に彫れるようになっていた。

そしてそれを会計し、外に出たときだ。涼が久に紙に包まれたものを渡してきた。

「あ゙?んだこれ」

『今日のお礼です。色々ありがとうございました』

「はぁ?…ったく、どれ?」

そういって久は中を開けた。そこから出てきたのは小さなピンバッチ。ドクロのデザインで、先ほどみていたチェーンによく似ている。

『あの…あれはちょっと高くて、それで…そのっ』

「これにしましたってか?」

『…はい。受け取ってくれますか…?』

「……もったいねぇからもらっといてやる」

『っ、はい!』

顔を少しそらしてそう言う久に、涼は満面の笑みで頷いた。小さな、自分では絶対に買うことのないそれを久は見つめながら、胸ポケットにそっとしまった。

『それじゃあ学園に帰りましょう!』

「……………はぁ」








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あきゅろす。
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