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声を掛けられるだけで迷惑なのに、涼は24日の予定を聞いてきた。久がよく分からずに暇だと伝えれば返ってくるパーティーのお誘い。そこで久は心の中でしまったと後悔した。
「…いかねぇし」
『え、でも…楽しいですよ、きっと』
「めんどくせぇし、んなガキくせぇことやってらんねー」
『むっ…ガキだもん』
確かに涼は子供っぽいかもしれない。でもやりたいものはやりたいし、参加してもらいたいものは参加して欲しい。涼は本人無自覚の上目遣いという攻撃にでた。
「っ……そんな目でみても出ねぇ!」
『うぅ…いいですもん。みんなで楽しみますから…』
「それはよかった。じゃあな」
見事涼の攻撃をかわした久。その後の誘惑作戦にも惑わされず、学園を出て行こうとした。だけど涼もちょうど出掛けようとしていたのだ。チャンスと言わんばかりに久の腕に絡みつく。
「………あ゙あ?!」
『僕もお出かけするんです!一緒に行きましょう』
「は?知らねーし……つか他のやつはどうしたんだよ」
『みんなには内緒です。プレゼントなので…』
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