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選挙
候補者控え室には己のライバルとなる人がすぐそこにいるため、張り詰めた空気が流れていた。そんな中、のんきな人たちが周りをイラつかせるように話をしていた。

『いっぱい人がいるね』

「ああ」

「みんな候補者ってのが驚きだよなー」

「仕方ない。あの人たちに近づけるチャンスだからな」

『近づく?』

「涼は気にしなくていいよ。涼はいつも通りでな」

受かるのが確実だと分かっているから落ち着いてられる。それが周りの人は気に入らず、ひたすら彼ら…特に涼を睨み続けていた。そんな中、会計の候補者演説の順番がやってきた。

海は涼と京一に行ってくると残し、体育館へ向かった。他に向かった人数は10人という所だろう。それでもその中で海が一番堂々としていて、他の人なんて目ではないだろう。

そんな海の演説がこれだ。

「俺が会計長になるからには完璧に経理管理してやる」

たったこれだけ。他には何のアピールもなかったが、何人かはキャーキャー言っていたし、人に強い印象を与えていた。その海の推薦者である元太は少し焦りながら演説を終えた。

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あきゅろす。
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