６
「なんか遠いとこに行っちゃったって感じするよなー」
「…でも友達じゃん」
「あﾞー何で俺は海みたいに頭よくねーのかな」
「２人とも天才で同じような人間だったらつまらないじゃん」
「それもそうだけどさー」
それでも羨ましく思ってしまう。頭のよさ、人気のある彼、常に好きな人といられる時間。そんなことを考えていたら竜也にボールを取られてしまった。
「あ……」
「あーあ、バスケ部員がボール取られちゃってダメじゃん」
「うっせぇーなー…」
「あのさー、涼が言ってただろ？お前にはバスケがあるって。……きっとさ、バスケしてる陸が好きなんじゃん？」
「うん…」
「それに！陸が元気ないと調子くるう」
「た、竜也…!!」
竜也の励ましに陸はやっと元気を取り戻した。それからの１on１は完全に竜也がついていけないものだった。
─そしていよいよ選挙当日となった。
まずは各役員の演説がある。会長、副会長はさすがに立候補がいなく、英士と大地だけなのだが他の役員は人数が多い。丸一日を使ってゆっくりとやることになっている。
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