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『ふえっ…たっちゃ、ツラかった、だねっ…』

「そんなこと…」

『ねぇ…死んでる、なんて思わないで』

泣きながらも今度は涼が話始めた。

『たっちゃんは死んでないよ?ちゃんと、ここにいるもんっ…。ねぇ…殴ったとき、たっちゃんは痛くない?』

「…痛いよ」

『その手も、心も痛いでしょ…?殴って楽しいなんてこと…ない!きっとたっちゃんもつらいんだよ…。そんなの、僕はいや』

竜也と誰かを重ねるように涼が言った。竜也はただ、じっと涼の言葉を聞き続ける。

『痛みじゃなきゃ、ダメかなぁ…?血を見なきゃ、いけないかなぁ…?たっちゃんはちゃんとここにいるのに、こんなにも暖かいのに。

それだけで生きてるって思えないかなぁ…?そばにいる人が泣いてくれることで、自分はいなきゃいけないって…思えないかなっ…』

「りょ、う……泣くなよ。俺がこんな話したからだよな…」

『違うよっ!たっちゃんだから、たっちゃんのために涙が出てくるのっ…!!たっちゃんがここにいてくれるから、僕はたっちゃんのこと思えるのっ』

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