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辺りがまた騒がしくなった。どうやら京一が来たらしい。人混みから物凄くうるさそうな顔をして、京一はこちらへやって来る。
「よっ、お前も人気だな」
「うるさいな…俺は涼だけで十分だ」
『京ちゃん、京ちゃんも人気だねっ』
「ぇ…あー…ありがとう」
『へへっ』
竜也の真似をしたのか、涼が楽しそうに笑った。それにつられてみんなも笑うと食堂中がざわめく。ビックリして涼が固まってしまえば、気に病む男と睨みをきかせる男、様々だ。
「あれ?そういや陸は…」
「ああ、今日は来ないだろうな」
「へ?何で?」
「難波先生のとこだ」
「「ああ…」」
海がそういえば納得する2人。その様子をみていた涼が、なんで先生のとこだと帰ってこないのか聞いてきた。
「えーっと…仲がいいから?」
「そんな感じだろうな」
「あいつはあいつで楽しんでんだ。俺たちは夕食にしよう」
『…うん…』
それで納得したのかは分からないが、みんなは料理を注文した。今度混ぜてもらおうと言っていた涼の気をそらすのに、苦労した。
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