5
なんて目を潤ませながら上目使いで訴えてきた。あまりの可愛さにみんながフリーズしてしまう。
「…くっ…友達だと思っていたのは俺たちだけなのか?」
涼の攻撃に一番早く回復した海がこういった。"もう友達だろ?"と。
その言葉に満足した涼はまた3人に向かってニコッと笑いかけ、さらなるダメージを追加したのは言うまでもない。
体育館につき、かったるい始業式が始まった。理事長の話に校歌。そして会長の挨拶。
生徒会長がステージに上がったとき、凄まじい歓声があがった。
「ギャー!!香様ぁ」
「かっこいー」
「今日は抱いてくれますかぁ?」
など何ともはしたない言葉が飛び交うそこ。先生達が必死に静めようとするが全く言うことを聞かない。
『たっ…たっちゃん、凄いね』
「ああ…耳塞いどけ」
あまりの声の凄さに涼が耳を塞いでいると、
「黙れ。俺の話を邪魔するとはいい度胸だな」
この一言で一斉に静かになった。
「あー…生徒会長の今中香だ。また桜が咲き乱れ──…」
.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!