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無事食べ終わった2人はまた涼の部屋に戻り片付けを再開した。黙々と進めていくが、涼には京一と会ったときからずっと気になっていた事があった。

それは京一の傷跡だ。一体どうしたのだろうとずっと気になっていた。が、そんなこと聞くのは失礼だという思いもあったので聞けずにいた。


だがチラチラと京一の方を伺っているとついに目があってしまう。


「?どうしたんだ涼、さっきからおかしいぞ?」

『えあっ!?な、何でもないよ?』

「……、うそつけ。言ってみ?」

『う……あの、ね、傷…どうしたのかなって思ったの』


見事に嘘がばれた涼は思い切って聞いてみた。が、京一からの返事がない。どうしたのだろうと京一に近づくと、


「別に。喧嘩の後だよ」


と素っ気ない言葉が返ってきた。あまり聞かれたくない話らしい。


「なぁ涼、夕飯はどうする?また一緒に食う?それとも自分で作って食べる?」


その気まずい雰囲気を京一が変えた。いや、話題を逸らした、の方が正しいだろう。涼もそれ以上は深く聞かず質問に答えた。


結局夕飯は2人で注目を浴びながら食堂ですました。涼は2人の新しい友達を作り、1日を終えた。初めての夜を1人寂しく過ごしながら……。

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あきゅろす。
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