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「だっめー!!良はみぃだけのなのーっ」
どこからともなく南が現れた。良を抱きたいという話を聞きつけたのだろう。だが相手が涼で、やましい意味がないと分かると嵐のようにさっていった。
…ということで良に一票入りました。周りのみんなは不満そうだけど逆に安心もしていた。ただ抱きついたことがないからという理由で選んだこと。そしてライバルをひがむようなことにならなかったこと。それを考えるとまだ良でましな方だろう。
こうしているうちに涼の担当の時間が終わった。結局英士も陸と竜也もその場に居座り、他の人は涼と触れ合うことが出来なかった。
「よっし涼!京一のクラス行こーぜ」
『う……えー…?お化け屋敷でしょ?』
元気よく返事をしようとした涼だが、京一のクラスがどんなことをやっているか思い出してしまった。怖いから行きたくないと断るが陸はもう行く気満々である。
「平気だって!京一のお化け姿見てみたくねぇの?」
『み…たい』
「んじゃ行こうぜ」
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