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『んえ?ここにいるじゃないですか』

「え、どこ…ってあんた誰?」

辺りを見回すと知らない男が1人。まさかこいつも涼を狙っているのかと警戒すると、あの聞き慣れた関西弁が返ってきた。

「あ…斉藤やけど。そないに分かりづらいやろか…?」

「え…元!?…へーメガネとるとそんなんなんだ」

「あ、はい。メガネ、壊れてもうて」

「ま、その方がいいんじゃない?」

「そやろか?」

自分の容姿に気付いていない元太は、この青い瞳はあってはいけないものだと思ってきていた。しかもあの人気者の涼も青い瞳。こんなのと一緒じゃ嫌だろうとも思っていたのだ。

『綺麗な青ですよねっ。僕より濃いです』

「だね。知らなかったー……じゃなくて!!」

関心している場合ではなかったと英士は気を取り直し、本来の目的を伝える。

「用紙は?ぜんっぜん仕事進まないんだけど」

「…あ、忘れとった。堪忍ね」

「はぁ?ったく、早く戻るよ」

「あ、うん」

仕事が溜まっていてのんびりしている暇のない2人はそそくさと去っていった。その美男子2人の後ろには行列が出来ていたとか。

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あきゅろす。
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