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そんな瞳で睨まれてしまえば、いくら憎んでいた相手でもクラッときてしまうのが親衛隊のミーハーなとこだ。メガネさえなければ生徒会に釣り合う、なんてことを一瞬でも思ってしまった彼らは、

「こ、今回だけは見逃してあげるんだから」

と言って出て行った。涼を囲んでいた人たちは悔しそうな顔で後をついて行った。

『っ斉藤先輩!大丈夫ですか!?』

「あ、うん。浅見君は?平気…?」

『はいっ、ありがとうございました』

「え、いや…」

(お礼を言うんは僕何やけどな…)

あんなに怒鳴ったのは初めてで、あの人たちが出て行って腰が抜けてしまった元太はその場にへたり込んだ。そこへ涼が近寄ってきて元太が立てるようになるのを待ち、使い物にならなくなったメガネをもって涼のクラスへと向かった。



…一方そのころ、涼を連れていたはずの陸は一年の階を走り回っていた。涼がいないことに気づき、ずっと探しているのだが見つからない。もしかして戻ってるのかも、と思いクラスに戻ってみたが、

「涼、いねぇ?」

「は?お前と一緒に出て行っただろ…?」

まだ戻ってきていないようだ。

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